石材加工の現場では、大きな一枚を切り出すたびに、どうしても使えない端材が出ます。以前はその多くが廃棄されていましたが、職人と話し合い、小さなコースターやカトラリーレストとして生まれ変わらせる取り組みを始めました。一つひとつ模様が異なるため、同じものは存在しません。小さなプロダクトですが、資源を無駄にしないという私たちの姿勢そのものです。
端材から生まれる、小さな美。
大きな石材を切り出す過程で生じる端材。私たちはそれをコースターや小鉢に生まれ変わらせています。
素材、職人技、日本の美意識について綴る読み物。
大きな石材を切り出す過程で生じる端材。私たちはそれをコースターや小鉢に生まれ変わらせています。
石材加工の現場では、大きな一枚を切り出すたびに、どうしても使えない端材が出ます。以前はその多くが廃棄されていましたが、職人と話し合い、小さなコースターやカトラリーレストとして生まれ変わらせる取り組みを始めました。一つひとつ模様が異なるため、同じものは存在しません。小さなプロダクトですが、資源を無駄にしないという私たちの姿勢そのものです。
窯の温度、土の配合、釉薬のひび。陶芸家が長年の経験で読み取る、土と炎の対話。
「同じ土でも、その日の湿度や窯の火加減で、仕上がりはまったく違う」と語るのは、滋賀の窯元で三十年陶芸に携わる職人です。Jasper Horizonのプロジェクトでは、空間に合わせた釉薬の色味を一から相談し、焼き上がりの表情を確認しながら器や洗面ボウルを仕立てています。偶然性すら設計に取り込む、それが陶芸という手仕事の面白さです。
数ミリまで薄く削った石を通して灯る光。硬く冷たいはずの石が、驚くほど柔らかな表情を見せます。
大谷石やジャスパーストーンは、薄く削ることで驚くほどの透光性を見せます。カスタム照明の制作では、石の厚みを0.5mm単位で調整しながら、光の透け方を職人と一緒に確認します。日中は静かな石の質感を、夜は温かな灯りをまとう――一つの素材が時間帯によって二つの表情を持つ、照明デザインならではの楽しみです。
社名にも冠した碧玉(ジャスパー)。なぜ私たちはこの石を原点に選んだのか。
碧玉(ジャスパー)は、赤褐色や砂色が複雑に混ざり合う、地層の記憶を宿した石です。創業者がこの石に惹かれたのは、一つの塊の中に何百万年もの時間と風景が折り重なっていることでした。社名の「Horizon(地平線)」には、石の奥に広がる時間と風景への敬意を込めています。
浴室に檜を使う理由は、香りだけではありません。木が持つ抗菌性と経年美について。
檜は古来より神社仏閣に使われてきた木材で、天然の抗菌・防虫成分を含みます。浴室に用いると、使うたびに木の香りが立ち上がり、年月を経るごとに色艶が深まっていきます。私たちが檜を薦める理由は、機能性と時間の美しさが両立しているからです。
枯山水における石の配置は、単なる装飾ではなく、水の記憶を表現する手法です。
日本庭園における石組みは、水が流れていなくても、その配置そのもので水流を表現します。大きな石を「主」として置き、小さな石を周囲に配することで、見る人の中に風景の記憶を呼び起こす。私たちが庭園プロジェクトで最も時間をかけるのは、この石と石の「間」のデザインです。